交通事故⑧ 将来介護費(付添費),将来治療費

1 将来介護費(付添費) ⑴ 必要性 自賠責保険の後遺障害に関して規定する自賠法施行令別表において,介護を必要とする後遺障害として規定されているのは,別表1(神経・精神系統の障害と胸腹部臓器の障害について規定する表)の1級(常時の介護が必要な程度の障害)と2級(随時の介護が必要な程度の障害)のみです。 しかし,これらの等級以外にも,別表2の1級と2級については,一般的に将来介護費 続きを読む >>

交通事故⑦ 労働能力喪失期間

1 労働能力喪失期間 後遺障害が認定されるということは,働く能力が一定割合で失われたと評価されるということですが(交通事故⑥「後遺障害逸失利益」の記事参照),働く能力が失われたと評価される期間はどの程度になるのでしょうか。 この,労働能力が失われたと評価される期間のことを,「労働能力喪失期間」といいます。 2 原則 後遺障害とは,治療によっても症状の改善が認められない段階に 続きを読む >>

交通事故⑥ 後遺障害逸失利益(後遺障害等級の認定及び労働能力喪失率が問題となる事案)

1 労働能力喪失率とは,後遺障害により失われた働く能力の割合ことで,後遺障害等級毎に以下のとおり規定されています(自賠法施行令別表第1及び第2)。 1~3級:100%   9級: 35% 4級: 92%    10級: 27% 5級: 79%    11級: 20% 6級: 67%    12級: 14% 7級: 56%    13級:  9% 8級: 45%  続きを読む >>

交通事故⑤ 後遺障害逸失利益(算定方法,基礎収入,問題となる症状)

1 後遺障害とは 後遺障害とは,「傷害が治ったとき身体に存する障害」と規定されています(自賠法施行令2条1項2号)。分かりやすく言いますと,治療を継続しても,それ以上治療の効果が認められなくなった段階(症状固定)で,身体に残ってしまった症状のことを意味します。   2 後遺障害逸失利益とは 後遺障害逸失利益とは,事故によって生じた後遺障害による,事故がなければ将来 続きを読む >>

交通事故④ 休業損害(休業日数,退職・解雇事例)

1 休業損害とは 休業損害とは,被害者が交通事故により負った怪我の治療が終了するまでの間に,怪我や療養のために十分に働くことができなかったことにより生じる収入の喪失です。 休業損害は,一般的に以下の計算式により算定されることになります。 基礎収入日額 × 休業日数 = 休業損害 ※ 基礎収入日額については,「交通事故③ 休業損害(基礎収入の認定方法)」の記事でご紹介していま 続きを読む >>

交通事故③ 休業損害(基礎収入の認定方法)

1 休業損害とは 休業損害とは,被害者が交通事故により負った怪我の治療が終了するまでの間に,怪我や療養のために十分に働くことができなかったことにより生じる収入の喪失です。 休業損害は,一般的に以下の計算式により算定されることになります。 基礎収入日額 × 休業日数 = 休業損害   2 基礎収入 ⑴ 給与所得者 一般的に,事故前3か月間の収入の平 続きを読む >>

交通事故② 入通院に伴う費用(入院雑費,通院交通費など)

1 入院雑費 入院雑費とは,入院に際して必要となる様々な費用の総称であり,テレビカード代,おむつ代等が含まれます。 自賠責保険基準では,入院1日あたり原則1,100円と定められています(2020.4.1時点)。一方,裁判では,一般的に入院一日あたり1,500円と認定されます。いずれの場合も定額化されているため,個別の領収書などによる立証の必要はありません。もっとも,おむつ代の支出などがかさみ上 続きを読む >>

治療費~必要性・相当性(特に,整骨院の治療費)

1 はじめに 交通事故でケガを負われて治療を受けた場合,どのような内容の治療であっても加害者に対する損害賠償請求が認められるわけではありません。治療後に加害者から回収できないという事態を回避するために,どのような治療費であれば賠償してもらえるのかについてご説明いたします。 2 一般論 一般的に,症状固定時(後述の3※で説明いたします。)までに行われた,必要かつ相当な治療に関する費 続きを読む >>

交通事故における立証責任と事故態様の立証

1 はじめに 交通事故の被害者になった場合,事故によって被った損害を加害者に請求することができます。 裁判で損害賠償請求をする場合には,被害者は,事故態様や損害の内容,損害金額を,裏付ける証拠を提出して証明しなければいけません。特に,過失割合や事故と傷害(障害)との因果関係について争いがある場合には,事故態様がどのようなものであったかが非常に重要です。また,保険会社等との示談交渉の場面 続きを読む >>

物損に関する慰謝料について

物損事故の場合,原則として,財産上の損害の賠償に加えて慰謝料は認められません。これは,物損について本人が精神的損害を被ったとしても,その精神的苦痛は,財産上の損害の賠償を受けることによって慰謝されると考えられているからです。 但し,限定的なケースに限られますが,以下のとおり,物損に関連する慰謝料を認めた裁判例もあります。   ・加害者が運転する車両と衝突し,被害者所有の 続きを読む >>