骨折でお困りの方へ 

交通事故により、骨折をしてしまった場合、以下の請求が考えられます。

(1)傷害慰謝料

傷害慰謝料は、「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」(いわゆる「赤い本」)の入・通院慰謝料表などを基準として、上限額と下限額を算出し、その範囲内において妥当な金額を決定します。赤本には、裁判例の傾向を考慮して作成された損害賠償金を計算するための基準が掲載されています。
軽い打撲等のみの場合は下限の額を基準とし、大腿骨の複雑骨折又は粉砕骨折、脊髄損傷を伴う脊柱の骨折等、苦痛や身体の拘束が強い症状の場合は上限を基準とするとされています。

(2)後遺症慰謝料

後遺症の慰謝料の算定方法はこちらを参照してください。
骨折による後遺症は、機能障害、変形障害、抹消神経障害等が考えられます。
①機能障害
関節などを骨折したときに骨折したところがうまくくっつかない場合、これを不整癒合、癒合不良と言います。そうなると、動きが制限されたり痛みが生じたりしますので、そのような場合に機能障害になりやすいといえます。但し、骨折があり、可動域制限の基準を充たすとしても、画像上はうまくくっついているという理由で機能障害が非該当とされる場合もあります。
②変形障害
骨折により腕や足の骨が変形してしまうことを言います。変形障害において、「偽関節」と呼ばれるものが基準としてあります。「偽関節」とは、骨折などをすると骨はくっつき治癒をしていくのですが、何らかの原因により、治るのが途中で止まってしまい、中途半端な状態になってしまったことを言います。
③末梢神経障害
骨折により痛みやしびれが残ることがあります。骨折などの原因があり、さらに神経学的検査でも異常があるということが揃った場合に末梢神経障害による後遺障害等級12級に該当される可能性が高くなります。

(3)その他の請求

骨折によって入通院等が必要になった場合には、治療費、交通費等の入通院に要した費用を請求できます。また、骨折により働けなかった場合には休業損害についても請求しましょう。
さらに、骨折により上記後遺障害が残った場合には、逸失利益についても請求ができる場合があります。

 

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